あらかじめCocos2d-xのコアの部分をコンパイルしてDLLを作成し、ビルド時間を高速化する話は以前、こちらで書いたのですが、なんと3.17.1からlib-genコマンドが削除されてしまいました。従って、最新版のCocos2d-xだとlib-genコマンドによる事前ビルドが不可能になってしまいました。(+間違ってソリューションをクリーンすると全部再ビルドになってアーッ!を避けるのにも使用できます。)
ただそれだと困るのでlib-genが無い環境でもDLLをあらかじめ作成する方法を紹介したいと思います。
開発環境
- Cocos2d-x 3.17.1
- Windows10
- VisualStudio2017 15.9.14
まずダウンロードしてきたCocos2d-xのライブラリのフォルダの中から以下のパスを探します。
~cocos2d-x-3.17.1\tools\simulator\frameworks\runtime-src\proj.win32
この中にある"simulator.sln"をVS2017で開きます。そうするとこんな感じのソリューションが開きます。
そこでsimulator以外のプロジェクトを選択してビルドを実行します。これをDebug、Releaseどちらも実行します。
最初は(多分)デバッグが選ばれています。
こうやってビルドしたら上記のDebugをReleaseに切り替えてもう一度ビルドします。
そうすると、ソリューションのあるフォルダに以下のようにフォルダができていてそれぞれにコンパイルしたDLLが格納されているはずです。
このフォルダをいかに移動します。(prebuiltフォルダはなければ作成します)
~\cocos2d-x-3.17.1\prebuilt\
こんな感じになります。
そして自分のプロジェクトにこのDLLの参照を設定していきます。以降の手順は以前と同じなので、以下記事の「プロジェクトの作成」以降の項目を参照し設定をしてください。
以上です。