文書で句点にピリオドを使う事がJISの規格という都市伝説

タイトルの通りですが、

Q:技術文書の句点に半角ピリオドを使うのがJISで規格化されているというのは本当か?

A:JISに規定は存在しない。

何故こんなことが気になったのか?

自分自身この業界に入って文章に「。」の代わりにピリオド「.」を使う人を結構見かけることがあります。またネットにはこの表記がJISで規格化されているという意見を目にしました。そこで、そういった規則が存在している or 教育を施している機関が存在するのか少し調べてみました。

JISを調べてみた

ちょっとHTML化されたJISを読んでみました。

JIS自身を定義する「規格表」を記述する際に、表記の見た目を統一する目的で「JIS Z 8301:規格票の様式及び作成方法」にて読点にコンマ「,」、句点にマル「。」(どちらも全角)を用いることは確かに定義されています

但し、対象が「規格表」のため、普段の仕事で作成する文章は対象に含まれていません。また、ピリオドに関する規定は通常のライティング上存在しません。(附属書、式の番号では指定がありますが)

したがって、ピリオドをマルの代わりに使いましょう。といった決まりは存在していません。

誰がそんなことを言っているのか?

で、こういった教育クラスターが何所かというとTogetterのこのまとめにて触れられているのですが、どうやら大学のゼミで論文を書く際に、「学会のルール」と称して、そういった教育を受けることがあるようです。

また、上記の他に、一部の「ライティング技術の書籍」には、コンマやピリオドを推奨する記述が見られるため、それらの著書でライティング技法を学習した人と著者の周辺でそういった記述方法を持つ者が、一定数居るとのことです。

このことから、ピリオド表記を行っていると考えられます。

参考にした資料

以下を参考にして書きました。

JISをHTML化しているサイト http://kikakurui.com/z8/Z8301-2011-01.html

レファレンス共同マニュアル http://crd.ndl.go.jp/reference/modules/d3ndlcrdentry/index.php?page=ref_view&id=1000155681

Togetterのまとめ https://togetter.com/li/420594