標準テンプレートでは以下のような指摘事項が表示されます。割とうっとおしい。
// IDE1006 名前付けルール違反: 最初の単語 'Main' は、小文字で始まらなければなりません static void Main(string[] args)
これは .NET の一般的な名前付けのガイドラインが private メソッドはキャメルケースとされているために発生しています。
今回はこの表示を抑制する方法です。
確認環境
確認環境は以下の通り。
- VisualStudio2019(16.9)
- Windows10
#pragmaで警告を抑制する
まずひとつ目。特定の警告を抑制するための「#pragma warning disable」を使用します。disable の後ろに警告のIDを指定して特定の警告を抑制することができます。
class Program { // IDE1006だけを抑制する // ↓ #pragma warning disable IDE1006 static void Main(string[] args) #pragma warning restore // ↑ // ここでIDE1006の抑制を解除する {
以下のようにIDを指定しないとすべての警告を表示しないようにできます。
他人のコードを編集するときに警告だらけだけど VisualStudio の設定は変えたくないときに指定したりします。
// 全部の警告、指摘、提案を無効化する
#pragma warning disable
publicにしてしまう
次に、Main メソッドを public にする方法です。
// internal句を付与してに制限する(ついでにstaticにしておく) internal static Program { // public を追加する public static void Main(string[] args)
この場合同じアセンブリ (exe, dll) 内からしか呼べなくなるのですが、同じアセンブリから Main を再度呼ぶ事は性善説的にしない思うのでこれでも一応解決します。
というか、Program クラスが外部に公開されていてもいい事がひとつもない(脆弱性のレベルなので)Program クラスは外部公開しないほうがいいですね(Main メソッドだけ public にして internal を付けない場合、アセンブリ外から Main が呼べる状態になるので注意してください)
メインクラスのベストプラクティス
で、警告の話とは別にメインクラスとメインメソッドのベストプラクティスの話です。
まず、これらに求められる要件は以下の通りです。
- メインクラス
- アセンブリ外部に公開しない
- メンバー変数、メソッドなどをアセンブリ内にも公開しない
- インスタンス化は禁止
- メインメソッド
- たとえアセンブリ内と言えども呼び出し禁止
- 処理を色々記述せずにほかのインスタンスに制御をすぐに渡す
上記を踏まえて以下のように生成後に書き直しましょう。注意点はコード内のコメント参照してください。
// Program.cs using System; #pragmra warning disable IDE1006 // 警告が気になるようであれば最初に宣言しておく // アセンブリ外にクラスを公開しない、インスタンス化も禁止 internal static class Program { // public フィールド・プロパティ・メソッドをメインクラス内に置かない // Mainメソッドはprivateのままにして外部公開しない(重要) private static void Main(string[] args) { // ここに色々と処理を書かず他のクラスに即座に処理を移譲する } }
DIとか単体テスト観点でも Main メソッドのテストはまぁしないと思うので大抵のケースで問題ないと思います。
以上です。