エースコンバットインフィニティの基本無料の嘘

エースコンバットとメタルギアは比較的古くからお世話になってるゲームタイトルだ。最近エースコンバットがオンラインタイトルとしてリリースされたとの噂を聞き始めてみることにした。

最初はよくできてると思っていた。グラフィックはそこそこだし使える(予定の)戦闘機もいつものラインナップだ。しかしこのゲームには大きな問題点がいくつもあるようだ。

ソフト自体が未完成である

ミッション(シナリオモード)が未完成

まず、ストーリーモードとも言うべきミッションがあるのだがミッション8まであるらしい。しかし2014/08/16現在で実装されているミッションは6までとなっている。そして近日公開と文字が躍っているのだがミッション8までのフリーチケットと銘打ってチケットが販売されているが明らかに未完成の内にリリースしているといった雰囲気だ。

オンライン対戦マップの使い回しがひどい

オンラインマップは5つ+緊急出撃1つで6個だ。少し触った感じでは序盤でも数十回、中盤以降では百回単位で出撃しないと、目的の機体を獲得できない模様だ。

が、これは暗にこのたった数個のマップで数百回出撃しろという事を示してる。確かにマップには微妙なバリエーションがついいる。しかしそういうギミックが用意されているとしても、同じマップに繰り返し出撃するのは完全に作業だ。何百回と同じマップを飛ぶのは今から考えるだけで気が重い。

値段が高い

出撃が1回100円

…一体何なんだ、この値段設定は。

基本無料が無料であった試しは無いので対して期待していなかったがこの料金システムを見たときはかなり驚いた。ゲームセンター並みに高いではないか。

4時間に1回支給される燃料が3個までストックできるらしいがそれ以外は1出撃あたり80円~100円かかる。序盤を脱するだけでも100回は出撃せねばなるまい。

半分を有料で出撃したとして4000円かかる計算だ。それを同じマップを4000円も払ってひたすら同じ空を飛び回るのがこのゲームのコンセプトなのだろうか?

未完成のシナリオに2000円

そもそもミッション8まで実装されるんだろうか?当然されると思うが…

通常30弱程度のシナリオで構成されていると記憶していたが9-16まで更に2000円、17-24まで更に2000円なのだろうか?

それ以前にこのペースでは通常のシナリオが実装し終わるまでに数年かかるのではないか。

シナリオを買ったからと言って安心できない

それだけでは何もできない

2000円を払いシナリオミッションを買ったとしてもオンラインは避けて通れない。なぜならば、新規機体はオンラインでないと研究が進まないからだ。研究が完了しないと機体は獲得できない。更にシナリオミッションで支払われる報酬は機体の取得/強化するコストに対して雀の涙ほどだ。

また、シナリオミッションを「レンタル機体」という借り物の機体を用いてクリアすることも可能だが、このシリーズ期待を所有することがゲームの面白みを与えている側面があり、レンタル機体で飛んで一体何が面白いのか。

結局シナリオに金を払いオンラインにも金を払えというのが本作のエースコンバットのスタンスなのである。オンラインからは逃げられないのだ。

オンラインはストレスがたまる

残飯あさりさせられる

初期機体のF4Eは、さすがに初期機体だけあって性能に期待していない。しかしオンラインのこの状態はいったい何だ。F22やSu47、FALKEN等の機体と同じルームに同席した時の事だ。

機体名を見た瞬間、分り切っていた事だが、それらの機体は速度も火力も全く違う。何しろ原理は全くわからないがたった一発のミサイル(?)で敵が根こそぎ消滅するのだ。

その後、高コスト機が撃ち漏らし残った敵を自分のターゲットとする。これを自分は「残飯あさり」と名付けようと思う。

こちらが残飯を漁っているうちに、悠々と空中の敵をドッグファイトをしているのを見せつけらた。試しに上空の敵をターゲッティングしてみるものの、こちらが追いつく前に撃墜されるか、追いついたところで自分の初期性能ミサイルなど当たるわけがないのだ。

そのような強機体とオンラインで同席するのはシステム的に仕方のない事のようだが、この様な状態を見せられて非常に気分が良いハズがない。

はっきりいって非常に不快だ。

そして、ターゲットを根こそぎ奪われるので報酬も低くなる。

これも不愉快さを助長している。

機体獲得コストの異様な高さ

1回出撃すると得られる報酬、機体を購入するときのコストの高さ、レベルにアップ時の要求コスト。ある程度プレイするとこれらが組み合わされ、あぁ、これはものすごい時間と労力がかかるな。と。そしてその[時間]=[燃料]+[課金]の絶妙な組み合わせかなりのお金がかかるなと気が付くのである。

そして先ほど見たF22等を獲得するには数か月もしくは数万円が必要なのだろうなどと思うのだ。

とにかくマゾい

マップが数個しかないのも数百回出撃を要求されるのも前述の通りだが、とにかく全てがマゾい。往年のMMO PRGの風である。研究は1度に数パーセントしか進まずそれらは数も膨大だ。

また機体取得コストは数万~数十万するのに対し報酬は1000~数万程度だ。(もっとも数万など初期機体のF4Eでは絶対に出ないのだろうが。)

そして1出撃100円であることを考えると財布にも精神にも相当マゾいことは確実である。

結局

よもや据え置きゲーム機でスマートフォンのソーシャルゲームの「悪い」と言われている部分を丸ごと取り入れたゲームに出会うと思わなかったためかなりの衝撃を受けている。

恐らくこのゲームの課金者への課金目標額は5000円以下ではあるまい。かなり高めに設定されている事がうかがえる。その課金レートに乗らない限り快適なプレイは望めまい。

毎月相当な大金を積まないと「ゲーム」を遊べないのだ。

まとめ

最初の数時間は楽しめたものの、課金システムに見え隠れする商魂の逞しさに眩暈がしゲームをアンインストールさせてもらった。本作を楽しくプレイしている人間には非常に申し訳ないが個人の感想としては以下の通りだ。

  1. ソフトが未完成
  2. 時間も金もかなりかかる
  3. 爽快感ゼロ(どころか不愉快でマイナス)
  4. シナリオだけでは完全に楽しめない

書いている途中で配信元がバンダイナムコという所だと気が付き調べてみたところ、「バンナムの課金」の悪評そのままであることが発覚した。これは企業体質なのだろう。

PvPを競わせ、競争心(劣等感)を煽るのは、大変結構であるが、このような気分の悪い思いをする事を是として課金を促進させようとしているのだろうか?

何故、月額課金方式やPS3パッケージでの販売をしなかったのだろう。特に月額課金が無く青天井に重課金を要求する価値観を据え置きゲーム機に引き入れているという点は非常に罪深いと思う。このシリーズは発売をいつも楽しみにしていたゲームだけに残念だ。